産業革命以降、人類は約270年間という長い間、合理化・効率化を最優先に、まさに社会そのものの「工業化」を進めてきたと言えます。
その結果、世の中からは「心」が失われました。。。
それは、人が「機械化」「ロボット化」されてきたことを意味します。
しかし、このような不自然なことは続きません。これが人や自然の面白いところです。
私は健康オタクとして、人の体を研究していますが、「ホメオスタシス」といって、何かが行きすぎると、自然と元に戻ろうとする機能が備わっています。
きっと、この世の中も同じなんだろうと感じています。
今回それを感じたのは、
「Well-being(ウェルビーイング)」
「幸せ」や「幸福」と訳されることも多い、この言葉が昨年2021年から急速に社会に浸透し始めました。
この動きは、いまふりかえると、だいぶ前から既に起きていたことに気づきます。
「ポジティブ心理学」「コーチング」「幸福学」・・・
それぞれの動きは小さなものだったかもしれませんが、この「ウェルビーイング」というキーワードの元に、1つの大きな潮流として集まりはじめているのを感じます。
きっと、これから人類が270年間やってきたことの揺り戻しが本格化します。
したがって、この変化はおそらく止まらないでしょう。
1つ残念だと思うのは、今回も海外からの輸入だった、ということ。
ただ先日、論語と算盤(渋沢栄一著)を読んでいたらこのように書かれていました。
「いつまで欧米心酔の夢をみておるのであろう。いつまで自国軽蔑の不見識をあえてするつもりであろう。実に意気地のない話である。」
つまり、日本人の海外心酔と自国軽蔑は、戦後に始まったことではなく、明治以降も同様だったこと、そしてきっとさらに遡ると中国に対して同じように考えていたんだと思うと、日本人の場合、海外に対する憧れや真似をするというのは、今に始まったことではなく、仕方がないことかもしれません。
なので、これはこれで受け入れ、せっかくの機会なのでしっかりと社会も、企業も変革が加速するように、少しでもこの分野に貢献したいと思います。
そして、いつか、日本発の「SHIAWASE経営」として、企業マネジメントのスタンダードとして世界に発信するんだ!という目標は、今年からご一緒することになった前野隆司先生たちとともに掲げ続けてまいります。
その先の「すべてのひとが、いきいき!わくわく!働ける未来」の実現に向けて。
2022年4月1日
株式会社キズナキャスト
代表取締役 / 戦略コンサルタント・人と組織の変革コンサルタント 小林広治