COLUMN
マーケティングがうまくても潰れる会社とは?【社長コラム】

CATEGORY:4.経営・マネジメント

TAG:小林広治 戦略 本質論

DATE:2018.09.23

マーケティングがうまくても潰れる会社とは?

おはようございます、キズナキャスト小林です。

突然ですが、旅行はお好きですか??

私の家族は、みんな旅行好きなので、毎月旅行の積立貯金をして、何があっても年に何回か必ず旅行に行くようにしてます。

みたいな話をしていたら、先月末の目黒雅叙園で行った当社のセミナーに来られていた30代の女性の方が、毎月半分くらい海外旅行に行かれる、というお話をお聞きしました。

しかも豪華クルージングや四つ星ホテルに泊まるような高級海外旅行なんだとか。

確かに会社経営されている方のようでしたが、チラッと聞いたところによると、超格安で超ハイエンドな海外旅行ができる裏ワザがあるんだとか。

今度詳しく聞いて、みなさまにもシェアさせて頂きたいと思いますが、取り敢えず今回は、そのヒントが隠されているそうなので、その方のインスタだけシェアさせていただきます。

見ると羨ましくなってしまいますが(^^;)

>>その方のインスタはこちら

 

さて、今日の本題です。

企業活動とは、一番シンプルに考えると『売上−経費』です。

つまり、変数はたった2つしかありません。したがって、「売上」を上げて、「経費」を下げる、というゲームでしかありません。

そのため、売上を上げる事にフォーカスしている経営者の方は多いと思います。

しかし、マーケティングやセールスがうまくいっていても会社は潰れます。

と言っても、資金繰りの話ではありません

確かに、資金繰りもその原因の1つとしてよく言われますが、今日は別のお話です。

 

あなたの会社は、仕事はあるのに、人がいない。人がとれない。という悩みはありませんか?

また、採用できても、すぐに辞めてしまう。。。

残っているのは、会社にしがみついているだけの使えない人材ばかり。。。

せっかくマーケティングがうまくいっても、営業がヘボくてクロージングできない。。。

営業がうまくいっても、納品でトラブって、逆に顧客と信用を失う。。。

バックオフィスの人材がザルで、経理や発注業務のミスが絶えない。。。

などなど。

こんな状況では、マーケティングやセールスを頑張れば頑張るほど、売上が上がれば上がるほど、会社の信用は失われ、いつか破滅します。

せっかく投下した莫大なマーケティングコストとセールスコストが、足元からこぼれ落ち、組織も崩れ去って行く。。。

これはちょっと極端な例かもしれません。

ただこれから先、しかもそれほど遠くない未来にこんな状況になるのでは、と不安を感じている社長や経営幹部からのご相談が、実は最近増えています。

実際、先日このような社長さんがいらっしゃいました。

—–
業績は、かなりいい。昨年対比で150%とか。

でも、人がいないんだ。

そこで、しばらく求人に力を入れている。

しかし、この間は、求人広告に60万円かけて一人も応募がなかった。。。

そこで、最近は、既存社員のスキルアップ、モチベーションアップに注力している。

教育予算を増やし、セミナーや研修に多額の予算を投じ、またかなりの時間も割り当てている。

社員には、無料のセミナーから高額の研修など、自分が学びたいものがあれば積極的に参加するように伝えている。

実際、それなりの研修に行かせれば、それなりのスキルも身につくので、言葉遣いや挨拶の社会人の基本も身について帰ってくるし、ホウレンソウもしっかりしてくれるようになるので、有難いと当初は思った。

だけど、続かないんだ。。。

もって1ヶ月。それ以上経つと、研修に行く前とほぼ変わらない状態に戻ってしまう。

たまに、すごくいい感じだな、と思っていると、その後転職するか、もしくは起業するといって辞めていく。

これってホントに投資対効果はあるのか?

ドブにお金を捨てているようなものじゃないのか?

結構安くない予算を割いているにも関わらず、そいつのスキルアップ、能力アップに繋がるだけで、会社にはなんの恩恵もない。。。

いつ辞めるか知らない社員に投資するのは意味があるのか。。。

戻ってきた直後はいい雰囲気だけど、1ヶ月もすれば元の木阿弥。

こんなんだと、ずっとセミナーに行かせなければならないのか??

そんなこんなで、せっかく稼いだ利益が、求人コスト、教育コストにみるみる消えていく。。。

いま業績がいいからいいけど、これからの未来を考えると、ゾッとする。。。
—–

いかがでしょうか?

果たして、これを続けていて、本当の課題解決になるのでしょうか?

もっと根本的かつ本質的な課題を解決しなければ、コストと時間を投資し続けたとしても、その成果は限定的と言わざるを得ません。

むしろ、この社長が心配している通り、せっかく稼いだ利益が、湯水のように消えて無くなり、その先にはその存続すら危うくなってくるでしょう。

では、根本的かつ本質的な課題とは何か?

本質的な課題とは、『組織とひと』の関係性の問題です。

私は常々、時代が変わった、という話をしています。

したがって、その時代の変化に合わせて、「組織とひと」の関係性も変わる必要があるのです。

では、どのように変わるべきなのでしょうか?

そのヒントは、やはりいつもお伝えしているここにあります。

これからの新しい時代は、「自立共創社会」

つまり、いま「ひと」が、より高い次元に向かった新しい「自立」に向けて、革新が始まっている、と考えています。この変化の本質を理解していないとどんな手を打ったところで、成果は上がりません。

これからの時代は、より主体的に行動する、意思決定する「ひと」との関係性を築く必要があります。

わかりやすくいうと、

「スキルマッチング」の関係性から、「ビジョンマッチング」の関係性へ。

ということになります。

今までは、組織の足りない能力やスキルを持った人材を採用する「スキルマッチング」の考え方でした。

しかしこれからはこれでは「組織とひと」の関係性が維持できませんし、そもそも構築できません。

これからの時代は、「人材」を「人財」として捉え、そして「組織とひと」の進むべき方向性が同じだから共に働く、という「ビジョンマッチング」の考え方に変わってきています。

そもそも、「ヘボ」な人財もいませんし、「ザル」な人財もいない、というのが私の考えです。「ひと」は環境の生き物です。「ヘボ」や「ザル」な人財は、そのような環境にいるからそうなってしまっているだけです。つまり、こちら側の努力で環境さえ変えられれば、「財」に変わるのです。

そのために、組織は可及的速やかに2つの変化をする必要があります。

1.組織設計の見直し

2.コミュニケーションの見直し

1は組織のハード面、2はソフト面と言えます。

なお、1.組織設計の見直しについては、

  • 1)組織戦略
  • 2)就業規則
  • 3)採用基準
  • 4)報酬設計

の4つが必要です。

また、2.コミュニケーションの見直しについては、

  • 1)安心・安全な場作り
  • 2)信頼関係の再構築
  • 3)原因追求型思考から、未来追求型思考へのパラダイムシフト

の3つが重要となります。

ポイントは繰り返しになりますが、メンバーの「自立性」「主体性」を尊重することが重要です。

その結果、他人事から、自分ごと化することができます。

自分ごと化できれば、その人は、会社が与えなくても、自ら努力し、行動を始めます。

しかしその時に、各自が自由勝手に動き始めては、組織は混乱します。

そこで重要になるのが、「ビジョン」や「ミッション」などの組織の方向づけとなります。

これを定義することを、1.組織設計の見直しの1)組織戦略となります。

ちなみに、この考え方は、営利、非営利関係なくあらゆる組織に有効ですし、また職場だけではなく、例えば、家族や夫婦関係などプライベートな関係性にも有効です。

実際、私自身の経験でいうと、自社だけではなく、ボランティアの活動などでも同じやり方で成果をあげていますし、妻や子どもたちとの関係や、自分の親との関係もこのやり方を使って、かなりいい成果を上げられています。

元々私自身が、旧時代的なタイプなので、今でも多くの失敗をしながら学んでいますが、でも逆に言えば、頭で考えて行動しているからこそ、人に伝えることができる、と最近は考えるようになりました。

なぜならば、野球の往年の某有名選手などのように、元々高いセンスでできている方は、感覚的にできてしまうので、人に説明しようとしても、「ここでシュッとする」とか、感覚的な表現になってしまい、それを凡人が理解するのは難しいと思います。

ということで、もっと売上が欲しい、利益がほしい、と考えている企業は多いと思います。

しかし、マーケティングやセールスの前にやるべき本質的に解決すべきことがあります。

それが、『組織とひと』の課題を解決する事、ということを今回お伝えしました。

 

「いきいき!わくわく!働ける未来」のために。

ご参考になれば幸いです。

以上、キズナキャスト小林でした。

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今回の主な論点

①企業活動とは、『売上−経費』という非常にシンプル。
②マーケティングやセールスがうまくいっていても会社は潰れるケースがある
③『組織とひと』の関係性は、「スキルマッチング」から「ビジョンマッチング」へ
④「組織の見直し」とは、「組織設計の見直し」と「コミュニケーションの見直し」の2つ
⑤「自立性」「主体性」を尊重することが組織変革のポイント
⑥「ひと」は環境の生き物。ヘボいのは環境がヘボいから。環境を変えて「人材」から「人財」へ
⑦「ビジョン」や「ミッション」が組織の方向付けに重要

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