COLUMN
「時代変化」の本質は何か?【社長コラム】

CATEGORY:4.経営・マネジメント

TAG:小林広治 戦略 本質論

DATE:2019.02.18

シン時代を読む sec.1 「変化の本質とは何か?」/ par.1 〜「時代変化」の本質は何か?〜

今回の主な論点

  1. 時代変化の本質は、「ひとの欲求」
  2. 全ての技術革新は「ひとの欲求」から生み出された
  3. これまでの技術革新により「ひとの欲求」はどんどん満たされつつある

「時代変化」の本質は何か?

前回のコラムで、今年2019年は「終わりの始まり、始まりの始まり。」という、少し刺激的なタイトルで記事を書いてみました。あれから早くも1ヶ月以上経ちましたが、この間も、私は日々時代の変化が加速していることを実感していますが、みなさまはいかがでしたでしょうか?

しかし、ただ時代の大変化をお伝えしても、危機感を煽るだけで、弊害はあっても何の生産性もありません。そして、それは私の本意では全くありません。むしろ、読者のみなさまには、これからのシン時代に対して最高にわくわくする未来を感じてほしい! ーと願っています。

そこで、今回から数回にわたり、私の見ている世界観をシェアさせていただきます。そこから、みなさまが、これからの新しい時代を予測し、新たなビジネス、新たな働き方、もっと言えば、新しい生き方を模索できるようになっていただきたいと思います。

戦略家として、みなさまのビジネスと働き方の戦略的視点と戦略的思考のお役に立てましたら幸いです。

では早速ですが、今回はその第一回目として、「時代変化の本質」についてお伝えします。

「ひとの欲求」こそが、時代変化の本質

人類の歴史は、諸説ありますが、約500万年に始まったと言われています。そして、現生人類ホモ・サピエンスの歴史は、約20万年です。

その後、現生人類は、大きく農業革命、産業革命、情報革命という3つの技術革新を経て、今に至っているわけです。

では、この時代変化の本質は何でしょうか? 多くの方は、技術が世界を変えた、と論じる方が多いですが、私はそうではないと考えています。

変化の本質は、「技術」ではなく、「ひとの欲求」です。つまり、「まず技術ありき」ではなく、「まずひとの欲求ありき」です。

なぜならば、その「技術革新」も、ひとが生み出したものだからです。ひとがそこに注力したい、というそもそもの欲求がなければ、その技術革新は起こりえません。もっと言えば、その欲求こそが、技術革新を生み出す原動力と言えます。

農業革命が起こる前の人々の生活は、狩猟や採集を中心とした生活でした。したがって、かなり不安定な食生活だったと言えます。その時ひとが待ち望んだことは何か?

 

「明日も、明後日も、来月も、来年も、安心して食べられる生活をしたい」

 

この欲求が、「農業革命」という技術革新を生み出し、安定的な食を提供できる仕組みが創られました。

では、産業革命が起こる前の人々の生活はどうだったでしょうか? 特定の王族や貴族などの特権階級だけが贅沢をして、一般庶民との差は開く一方でした。そこでひとが待ち望んだことは何か?

 

「おれたちも、あんな贅沢をしてみたい。あいつらだけズルイ!」

 

この欲求が、「産業革命」という技術革新を生み出し、特権階級と一般庶民の格差を小さくし、モノをフラット化し、また政治の世界でもフラット化が進み、多くの分野で民主化が進みました。

そして、その後さらにモノのフラット化は進み、産業革命と同時に広がった資本主義により、貨幣中心の世界が広がり、今度はお金の格差が広がりました。その時のひとが待ち望んだことは何だったでしょうか?

 

「おれたちももっと稼ぎたい!あいつらだけズルイ!」

 

そして、この欲求が、60年ほど前から始まった「情報革命」を引き起こし、お金を稼ぐための条件である「情報」を民主化し、いつでも誰でも情報を受発信できる情報インフラが完成しました。

そのおかげで、つい100年前までは事業を起こす、なんてことはある特定の人にしかできなかったことが、今では中学生でもビジネスを起こし、お金を稼ぐことができる世界になりました。

このように、全ての技術革新は、技術革新が起こったから世界が変わった、という捉え方をするよりも、「まずひとの欲求ありき」で技術革新が起こり、それが世界を変えた、と捉えるべきです。

このように考えてくると、これからの未来に対して「どうなるか?」を考え不安になるよりも、「どうしたいか?」「どんな未来になったら嬉しいか」を、わくわく!しながら考えるべきだと私は考えます。そして、同じように考える人が増えれば増えるほど、その「理想的な未来」に近づくことができます。

したがって、「こういう未来を創りたい!」という思いを、みなさまもどんどん声を上げてほしいと思います。もちろん、「こういうところがおかしい!」というネガティブな発信でも良いと思います。

どちらにせよ意図するところは、「変えたい」「もっとよくしたい」ということだと思いますから。

私個人としては、ネガティブな発信よりも、ポジティブな発信が広がった方が、より力強く、大きな変化につながるような気がしています。ただ、それも含め、発信した内容が正しければ、必ず誰かが共感してくれます。

そして、情報化社会を通じて完成した情報インフラを通じて自然と、かつスピーディに広がり、社会全体の「大きな声」に変わります。情報革命を通じて、よりスピーディに、よりよい未来への変化ができる世界が創られました。

ちなみに、「声を上げる」というのは、文章としてでなくてもよいのです。例えば、「こういう記事を見た」とか「こういう未来になったらいいよね」とか話をする、というのも1つです。

また、どこかで見た投稿や記事に対して、共感したらそれをシェアするとか、いいね!するとかでも、十分ひとつの「声を上げる」と言えます。

1つ1つは小さな声だったとしても、それが積み重なれば、より大きな声につながり、時代を大きく変える原動力になります。

「全ての革命は、一人から始まる。」

そして、その積み重ねが時代を動かすのです。

何にしても、重要なのは「行動する」ということです。どんなにいいことを考えたとしても、自分の頭の中だけで考え、外に対して何もアウトプットしなければ、それは脳内の単なるバーチャル(仮想現実)でしかありません。

デジタルの世界でも発信することは、それは1つの行動であり、その瞬間リアル(現実世界)となります。是非、お一人おひとりが声を上げ、行動し、よりよい未来に近づけていただければと思います。

ちなみに、この視点が理解できると、AIについても、「ひとの仕事を奪う」というテーマが多く展開されていますが、それが本質的にズレた議論であることが誰でもお分りいただけると思います。AIは、私たち「ひと」がその存在を欲求し、そしてそれを生み出したわけです。

では、私たちひとが、AIに望んでいる欲求とは何でしょうか?

私たちひとが、ブロックチェーンに望んでいる欲求とは何でしょうか?

私たちひとが、ドローンや自動運転技術に求めている欲求とは何でしょうか?

 

これを理解することが、これからの未来を予測し、先手を打った行動につながります。

 

逆に言えば、これを理解できなければ、いま進んでいる変化に対して、後手に回らざるを得ません。したがって、変化に乗り遅れる可能性が大きくなります。

そうなると、次に考えるべきは「いま私たちが待ち望んでいることは何か?」、つまり「ひとの欲求の本質は何か?」になろうかと思います。

 

ではそれを次回以降、このテーマについてみなさまと一緒と共に考えていきたいと思います。

『いきいき!わくわく!働ける未来』へ。

以上、キズナキャスト小林でした。

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