COLUMN
新人ベンチャー経営者の、アルアルな最悪な失敗例

CATEGORY:4.経営・マネジメント

TAG:戦略

DATE:2020.12.07

新人ベンチャー経営者の、アルアルな最悪な失敗例

先日20代のベンチャー経営者のご相談をいただきました。

この方は、高校時代に映画の世界に魅せられて、いつか自分も映画の世界で活躍したい!という想いを持ちながら、1年ほど前に起業をしました。

そのビジネスは、「映画」に関係するだろう、ということで「Youtube動画の制作」
確かに、「映画」も動画ですから、間違っていない気もします。

また、彼が目指しているのは「コストを下げて、より多くの方に動画を適正価格で、手軽に利用してもらいたい」ということ。

人柄もいいし、世の中のために!という熱い想いも持っているし、誠実にお客さんに向き合っているので、一見問題ないように見えます。

しかも、初年度の年商は600万円!

20代前半の収入で考えたら、決して悪くないですよね??

でも、これはまさに「アルアル」な「失敗」への入口なのです😫

その理由をご説明します。

彼は、起業前に趣味で動画制作をしていました。

将来、映画業界に進みたいという想いがあるわけですから、きっとあなたでもそうすると思います。

そして、ある時、彼は、世の中でその動画制作が「50万円」とか「60万円」で取引されている、ということを知ります。

「えっ? それはボッタクリでしょう!! ぼくだったらもっと安く、手軽につくってあげられるよ!」

この想いが、起業することに直接つながりました。

そこで彼は、「1本10万円」を売りに、市場に参入したわけです。

確かに、一見、世の中で「50万円」とか「60万円」で取引されているものが「10万円」だったら、発注する方にとっては嬉しいですよね?

でも、彼の日常の生活の話を聞いてみると、こんな感じでした。

  1. まず知人を通じて紹介などで仕事を取る
  2. そして案件が入れば、制作する。その間も昼間は営業。そうなると制作するのは寝る時間を削って行うことに。
  3. そのうち営業がうまくいきすぎると、案件が溜まってくるので、制作に集中し、ほとんど寝る時間がなくなってくる。
  4. そこで誰か制作できる人にお願いしようと考えたのですが、元々単価が安いので、安く働いてもらわなければならず、中々働き手が見つからない。
    なぜなら、彼と同じ熱い想いを持って映像をつくる人は世の中にまずいません。いるなら自分で起業しています。そう、彼のように。

    そこで、会社間でお願いしようとするとこの金額で受けてくれるところがない。。。

    だって「他より安く」を売りにしているので、そう簡単に受け手を見つけられるわけがないですよね?
    仕方がないので、自分でつくりながら、営業しながら、寝る時間も削りながらの日々を続けるしかない・・・

  5. さらに追い討ちをかけるように、AI技術を使って「1本3万円から」という会社も現れてくる。そこに負けないためには、同じ価格か、もっと下げるのか??

    でもそうすると、今以上に忙しくなる。。。じゃぁ、うちもAIを導入するか??でもエンジニアもいないし、高いし、知識もないし・・・

    じゃぁ、営業力を活かして、むしろその会社の傘下に入って、その会社の「低単価の動画」を営業だけするか?

    でも、それって本当にやりたいことだったっけ??

「三方よし」が、持続可能なビジネスの大原則だと、ぼくらは考えています☺️

しかし、彼の話を聞いていると、お客さんや世の中にとっては「よし」かもしれませんが、自分や仲間を犠牲にして成り立っているビジネスなので、その時点でまず間違えていると感じました😨

また、そもそも「映画」に憧れていたのに、「安価に動画をつくる」という方向が正しいのか?という疑問も感じました😨

ちなみに、これをこのまま続けていたらどうなると思いますか??

1本10万円でつくってもらったお客さんが紹介するのは、当然のことながら「1本10万円しか払わないお客さん」です。

なぜならば、紹介する時に「10万円で、こんなにいい映像をつくってくれたよ!」というからです。

いつまでたっても単価を上げることはできません。むしろそのうち値下げ圧力すら始まります。つまり、いつになっても映画のような動画をつくることは叶いません😱

また、テクノロジーの進化などにより、もっと安く手軽にできる会社が現れてくる。

そこにどう太刀打ちすればいいのか??

このままいけば、恐らく、もって3年、早ければ1年ちょっとで破綻することでしょう。。。😱

では、彼はどこで間違えたのか?

あなたはどこだと思いますか??

・・・

実は、一番最初に間違えてしまっているのです😅

彼に聞いてみました。

「映画って、君にとってはどんなもの?」

「見た人が感動して、わくわく!して、何か新しい挑戦や行動をしたくなるようなもの!」

「そうだよね! じゃぁ、いま君がつくっている動画ってどうなの?? 君の動画は、安さが売りなんだよね? 本当に君が売りたいものは安さなのかな?」

「・・・😮」

気づき

それで、彼は気付くことができました。

安価に提供することが、本当にやりたいことだったのか?

いや違う!ぼくは動画で人を感動させたいんだ!

単に安くつくるだけじゃ、ダメだ!

単にキレイなだけじゃ、ダメだ!

単にカッコいいだけじゃ、ダメだ!

ぼくは、人を感動させる「映画」をつくるんだ!

これに気づいた彼は、「AIで、安価に動画をつくる会社」は競合ではなくなりました。

自ら進むべき未来が見えてきました。

どこに力を注ぎ、何を売りにして、何を提供すべきかが明確になりました。

彼がすすむべき未来が拓かれたのです。

そして、5年先、10年先が見えてきました☺️

わかりますでしょうか?

このちょっとした違いは何か?

そして、なぜ、このちょっとした違いが、未来を大きく変えることなるのか?

市場だけ見ていたら、絶対に気づけません😨

マーケティングやセールスに力を入れれば入れるほど、間違えた方向にどんどん進んでしまいます😨

気づいた時には、ガンジガラメになっていて、抜け出せない状態になり、疲弊していきいます😨

そして、気持ちの糸が切れた瞬間に、いっきに奈落の底に真っ逆さま・・・😱

だからこそ、「事業」を考える前に、考えなければならないのです。

自分が本当にやりたいことは何か?

何のために起業するのか?

自分はどう生きたいのか?

つまり、自分の人生のことを考える必要があるのです。

そして、これを言語化すること、これが「人生の基本戦略」です。

何か新しくものごとを始める前に、ちょっとだけでよいので、歩みを止めて、あなた自身の「人生」について考えてみませんか?

それが、これからのあなたの未来を大きく変えることになるかもしれません😊

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「戦略が大事!」って言われても、何をどうすればいいのか、何をどう考えればいいのか、何を決めればいいのか? 難しいですよね。。。

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